タイ、ミャンマー、ラオスの3国が、メコン川で接する山岳地帯、通称“黄金の三角地帯”をフィールド録音の達人フランシス・ジェーファが監修！“流石！”の好内容ですね！この地帯は、世界最大の麻薬の密造地帯だったことでも知られる訳ですが、同時にメオ族、リス族、シャン族などの少数民族が多数存在していることでも知られています！そんなタイの少数民族の間で育まれた民俗音楽を見事にコンパイルしたのが本作となる訳です！雲南省やチベットなどとの繋がりの深い民族が多いので、チベットのようにアジア的なゆったりとした時間の流れを感じさせてくれるような良さがありますね！朴訥とした歌を中心に、ガムランや声明を髣髴させるような演奏もありますよ！それから、ケーン、銅鑼、口琴、トングドラム、擦弦楽器等を駆使した演奏からは、民族音楽が内包しているサイケデリックな感覚までもが感じ取れて◎！いわゆるタイポップのようなキャッチ―な感覚はありませんが、アジアの民族音楽の様々な要素が入り組んでいるのが分かる非常に興味深い作品となっています！フランシス・ジェーファの臨場感抜群のトリップ感覚は今作でも冴えていますね！オススメ！